県内で麻しん(はしか)が発生しています
福岡県では令和7年9月1日時点における麻しんの患者報告数が20人となり、直近の最多であった平成30年の20人と同数となっています。
麻しんは感染力が非常に強く、ワクチンを一度も接種していないなど、免疫を持ってない方が感染するとほぼ100%発症すると言われています。
麻しんとは
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身性感染症です。
感染経路としては、空気感染(飛沫核感染)、飛沫感染、接触感染など様々な経路があります。
感染力は極めて強く、麻しんの免疫を持たない人が感染するとほぼ100%の確率で症状が現れ、一度感染して発症すると生涯免疫が持続するといわれてい
ます。
麻しんの症状
麻しんウイルスの感染後、10日から12日間の潜伏期ののち、発熱や咳などの症状で発症します。
38℃前後の発熱が2日から4日間ほど続き、倦怠感、上気道炎症状(咳、鼻水、くしゃみなど)、結膜炎症状(結膜充血、目やに、光をまぶしく感じるなど)が現れて次第に強くなります。
発疹が現れる1日から2日前頃、口の中の粘膜に1ミリ程度の白い小さな斑点(コプリック斑)が出現します。
コプリック斑は麻しんに特徴的な症状ですが、発疹出現後2日目を過ぎるころまでに消えてしまいます。
コプリック斑出現後、熱は一度下がりますが、再び高熱が出るとともに、赤い発疹が出現し全身に広がります。
発疹出現後3日から4日で回復に向かい、合併症がない限り、7日から10日後に主症状は回復します。
しかし、免疫力が低下するため、しばらくは他の感染症にかかると重症になりやすく、体力などが戻るのに1か月くらいかかることも珍しくありません。
麻しんに伴って肺炎、中耳炎、脳炎などさまざまな合併症がみられることがあります。特に、脳炎は頻度は低い(1000人に1人)ものの死亡することが
あり、注意が必要です。
麻しんの予防
定期接種
次の方は、予防接種法に基づく定期の予防接種を受けることができます。
・第1期:1歳児
・第2期:小学校入学前の1年間
2回の定期接種を受けていない方で、今まで麻しんにかかったことが明らかでない方は予防接種を御検討ください。
上記定期接種の対象でない方も、予防接種法に基づかない任意の接種が可能です(費用は自己負担となります)。
予防接種を受けるかどうかは、本人(保護者)の判断によりますので、医療機関の医師に御相談ください。