正しい選挙を見守ることは、私たちのくらしを守ることです。
私たちの意思が正確に政治に反映されるためには、選挙自体が公正に行われなければなりません。
そのため、選挙は公的な機関の人々によって常に厳しく管理されています。
中央選挙管理会
主な職務
衆議院比例代表選挙と参議院比例代表選挙に関する事務、最高裁判所裁判官の国民審査に関する事務などを管理しています。これらの事務について、都道府県または市区町村の選挙管理委員会に助言・勧告するのも大切な仕事です。
組織
委員数は5人、任期は3年。
委員は、国会議員以外で、参議院議員の被選挙権を持つ人の中から国会が指名し、内閣総理大臣によって任命されます。委員長は、委員の中から互選されます。この中央選挙管理会は、総務省の附属機関です。
都道府県の選挙管理委員会
主な職務
衆議院小選挙区選挙、参議院選挙区選挙、都道府県の議会の議員および知事の選挙に関する事務を管理し、また、海区漁業調整委員会の委員の選挙に関する事務なども管理します。
さらに市区町村の選挙管理委員会に助言・勧告します。
組織
委員数は4人、任期は4年。
委員は、選挙権を持っている人で、人格が高潔、政治および選挙に公正な識見を持つ人から、議会の議員による選挙で選ばれます。
委員長は、委員の中から互選されます。
市区町村の選挙管理委員会
主な職務
市区町村の議会の議員および長の選挙に関する事務を管理し、すべての選挙について投開票を行い、選挙人名簿の作成・管理を担当します。
指定都市の区の選挙管理委員会は、市区町村選挙管理委員会の職務の多くの部分を担当します。
組織
委員数は4人、任期は4年。
委員は、選挙権を持っている人で、人格が高潔、政治および選挙に公正な識見を持つ人から、議会の議員による選挙で選ばれます。
委員長は、委員の中から互選されます。
選挙会・選挙長
各選挙では、開票の結果を開票管理者からの報告によって確認するなどしたうえで当選人を決定する選挙会が置かれます。
この選挙会に関する事務を行うのが選挙長です。
選挙長は、立候補の届出の受理なども行います。
選挙長は、その選挙の有権者の中から、その選挙を管理する選挙管理委員会によって選任されます。
投票管理者
各選挙ごとに置かれ、その選挙の投票に関する事務を行います。
具体的には、投票用紙の交付、代理投票の許容、選挙人の確認、投票箱の開票管理者への送致、投票所の秩序維持などです。
投票管理者は、その選挙の有権者の中から、市区町村の選挙管理委員会によって選任されます。
開票管理者
各選挙ごとに置かれ、その選挙の開票に関する事務を行います。
具体的には、投票の点検、投票の効力の決定、開票の結果の報告、開票録の作成、開票所の秩序維持などです。
開票管理者は、その選挙の有権者の中から、市区町村の選挙管理委員会によって選任されます。
投票立会人
投票事務の執行に立ち会い、公正に行われるよう監視します。
具体的には、投票手続きの立ち会いや投票箱の送致・立ち会いなどを行います。
人数は、2人以上5人以下(期日前投票立会人は2人)です。
開票立会人
開票事務の執行に立ち会い、公正に行われるよう監視します。
具体的には、開票手続きの立ち会いや投票の効力の決定に際しての意見陳述などを行います。
人数は、3人以上10人以下です。
選挙立会人
選挙会に立ち会い、当選人決定手続きに参加します。
人数は、3人以上10人以下です。
選挙管理委員会の職務とは
選挙管理委員会は、選挙に関する事務の管理の他にも、選挙が公明かつ適正に行われるよう、あらゆる機会を通して選挙人(有権者)の政治常識の向上に努めることや、投票の方法、選挙違反など選挙について必要と認める事項を選挙人によく知らせることも、重要な職務です。
『選挙のやり方や当選人の決定方法が間違っている』という申し出の処理、地方公共団体の議会の解散請求、議員や長の解職請求の処置も、選挙管理委員会の役割です。