竹原古墳「国指定文化財(史跡)」 最終更新日:2023年4月1日 竹原古墳奥壁壁画 竹原古墳外観(西から)竹原古墳保存観察施設外観竹原古墳壁画観察準備室竹原古墳は今から約1500年前の6世紀後半頃に築造された古墳で、国内でも屈指の彩色壁画をもつ装飾古墳として国史跡に指定されています。 竹原古墳について発見から指定まで竹原古墳は昭和31年3月18日に発見されました。当時古墳のそばに相撲場があり、土俵の土取りの際に偶然古墳の入口が開口したという記録が残っています。発見後、若宮町(現宮若市)在野の考古学者で九州考古学会員の清賀義人氏らが古墳の中に入ったところ石室に描かれた壁画を発見、直ちに専門家による緊急調査が行われました。昭和32年2月22日に国指定史跡に指定され、幾度かの保存施設工事を重ねながら現在に至ります。竹原古墳の概要犬鳴川の支流である黒丸川と山口川にはさまれた丘陵上に位置しています。直径約18m、高さ約6mの円墳で、内部は複室の横穴式石室です。後室の奥壁と前室の両袖石に赤と黒の2色で壁画が描かれています。このように古墳の石室などに顔料(当時の絵の具)又は彫刻刀のようなもので絵や文様を描いた古墳や横穴墓を装飾古墳といいます。装飾古墳は全国に700基ほど確認されていて、九州の熊本県と福岡県にその多くが分布しています。竹原古墳の壁画には馬や波、人物など形象的な図文が約10種類描かれています。壁画の特徴として、描かれた図文に龍や朱雀など大陸からの影響が認められることが挙げられます。これらの図文の組合せから壁画が表す意味について、葬送儀礼を描いたものである説、古代中国の信仰である「四神信仰(東西南北を司る神獣を配置することによって守護を得ることを願う信仰」・「龍媒信仰(龍と馬を掛け合わせて駿馬を得ることを願う信仰)」などさまざまな説が唱えられています。 出土遺物竹原古墳の石室からは副葬品として馬具(雲珠、杏葉、鋲留金具等)、装身具(金環、銀環、勾玉等)、武具(刀身、柄、鉄鏃等)などが出土しました。残念ながら昭和31年の発見以前に盗掘を受けていたようで、もともと配置されていた位置は定かではありませんが、馬具が複数出土していることや壁画にも馬の図文が描かれていることから、被葬者は馬に強い関心や関わりをもつ人物であったことがうかがえます。所在地・見学情報 ■場所 福岡県宮若市竹原731-2※詳しくは下記リンク「宮若市施設マップ」のページをご覧ください。■開館時間 午前9時から午後4時まで■休館日 月曜日(ただし、月曜日が祝祭日の場合は翌日)、年末年始■入館料 大人220円、中高生110円、小学生50円(20名以上は団体料金)■アクセス 車でお越しの方:九州自動車道若宮インターチェンジより約10分公共交通機関でお越しの方:博多駅または直方駅発のJR九州バス乗車。福丸または黒目橋で降車後徒歩約20分から30分竹原古墳ライブラリー■リーフレット(子ども向け)歴史や古墳のことについて初めて触れる小学校高学年向けに作成した竹原古墳紹介リーフレットです。イラストを多用し、大人の方にも楽しめる内容となっています。 子ども向けパンフレット(1ページ・4ページ) (PDF:8.06メガバイト) 子ども向けパンフレット(2ページ・3ページ) (PDF:12.38メガバイト)■竹原古墳解説映像竹原古墳についての解説する約6分間の映像です(現地でも同じ映像を流しています)。普段見ることのできない石室の中もCGで鮮明に再現し、石室の中に入った感覚を味わうことができます。 宮若市施設マップのページへ 宮若市観光協会「竹原古墳」のページへ(外部リンク)