農薬を使用される皆さん、農薬使用時の飛散に注意しましょう!
平成18年5月29日から食品衛生法が改正され、ポジティブリスト制が施行されました。
この法律では、それまで食品での残留基準値がなかった農薬等に、すべて基準値が設定され、残留基準値を超えて農薬等が残留する食品の販売が禁止されています。
つまり、自分は適正に農薬を使用していても、近隣で使用された農薬が飛散して、自分の作物にかかり、出荷時期に基準値以上残留していると販売できなくなることがあります。
農薬の使用方法によっては、自分の農作物だけではなく、近隣の農家への多大な迷惑をかけることが考えられますので、農薬の使用時には、農薬の飛散に十分な注意が必要です。
農薬の飛散を防止するために
(1) | 風の弱い時に、風向きに注意して散布しましょう。 |
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・農薬の飛散の最大要因は風です。
・風のない日や、風の弱い時に、風向きに注意して散布しましょう。
・様々な作物がまわりにある「ほ場」では、風の強いときは、散布を止める決断も必要です。 |
(2) | 散布機の圧力と風量に注意しましょう。 |
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・圧力が高くなると細かな粒子が発生し、飛散しやすくなるので、圧力は低めに抑えます。
・スピードスプレーヤでは、過大な風量はさけ、樹体に到達する程度に調整します。 |
(3) | 飛散の少ないノズルに交換しましょう。 |
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・飛散を軽減するためのノズルが市販されています。農薬の飛散(ドリフト)低減ノズルやスイッチノズルなど使用方法によって準備します。
※手散布用ノズル1口1,500円程度から |
(4) | 作物に近づいて散布しましょう。 |
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・農薬は、作物だけにかかるようにできるだけ近づいて散布します。
・ほ場の内側に向かって散布し、ほ場の外側に飛ばないよう注意しましょう。 |
(5) | 布水量は適切にしましょう。 |
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・散布する水量が多くなるほど、飛散する量も増えます。
・葉面が濡れたら、それ以上散布しないようにしましょう。
・作物のないところではノズルを止めましょう。 |
(6) | その他の対策 |
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・タンクやホースの洗浄(前に使った農薬が残らないように、しっかりと洗浄しましょう)
・飛散しにくい農薬の利用(粒剤や、より飛散しにくい剤型に代えることでも効果があります)
・遮断シートやネットの設置(ほ場の周囲をシートやネットで遮断します)
・農薬の使用履歴の記帳(農薬の使用履歴は必ず記帳します) |