BCGワクチンは、結核菌による感染を予防するために行われます。結核は過去の病気ではありません。毎年2万人を超える患者が発生しています。
結核に対する抵抗力(免疫)は母親からもらうことが出来ないので生まれたばかりの赤ちゃんでも感染する可能性があり、乳幼児が結核にかかると全身性の結核にかかったり、結核性髄膜炎になることもあり、重い後遺症を残すこともあります。そのため生後12カ月までにワクチンの接種を受けることになっています。
BCGは、牛型結核菌を弱めた生ワクチンを使用します。通常の反応として、接種後2週間から3週間で、接種したところに赤いポツポツができて小さくうみを持ったりすることがあります。4週間くらいすると、かさぶたができて治ります。十分な免疫ができるまでに約1カ月必要なため、次の予防接種まで4週間あける必要があります。
接種後3カ月を過ぎても接種の痕がジクジクしている場合は、医師に相談してください。
接種した側のわきの下のリンパ節がまれに腫れることがあります。通常、様子を見ていてかまいませんが、ただれたり、非常に大きく腫れたりまれに化膿して破れて膿が出ることがあります。このようなときは医師に相談してください。高熱やひきつけなどの症状が出る場合はすぐに医師の診察を受けてください。
日程
年間を通じて実施します。
場所
県内指定医療機関(県内指定医療機関以外で接種を受ける場合は、事前に健康対策係までご連絡ください)
接種の月齢 |
接種回数 |
生後1歳に至るまでの間 |
1回 |
※主治医と相談の上、接種をすすめてください。
※予防接種法の規定では、接種対象月齢は生後0カ月からとなっていますが、BCGの副反応に「全身播種性BCG感染症」があり、新生児や生後1カ月から2カ月児の場合、先天性免疫不全症を有するかどうかの判断が困難であるため、免疫不全に気づかず接種をしてしまい、致命的な全身性播種性BCG感染症を生じてしまう可能性があります。その危険性を回避するために、標準的な接種月齢は生後5カ月から8カ月となっています。