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清水寺ビャクシン「宮若市指定天然記念物」

最終更新日:

県指定文化財十一面観音菩薩像を有する清水寺境内にあり、山門より北側、通夜堂の東側に位置し、流れ落ちる滝と共に階段したから見上げる山門の景観に寄与している。



ビャクシンとは

ヒノキ科に属する常緑樹である。材の用途として床柱に使われるほかに香料、薬用にも用いられる。福岡県指定のビャクシンとして前原市雷山千如寺大悲王院のビャクシン(1号幹胸高周囲2メートル 2号幹胸高周囲1.3メートル)、八女郡立花町円福寺のビャクシン(胸高周囲2.4メートル) 杷木町普門寺のビャクシ等がある。近隣の自生地として田川郡香春町香春岳、豊前市犬鳴岳の記録が見られる。
 

形状

根元付近より倒れ地面より0.8メートルの高さで、東側に4.2メートルほど水平に延び上方向に屈曲している。根元より2.3メートルのところで枝分かれが見られ、地面と平行に延びる主幹に対し垂直に延びている。
主幹に対し途中から出た枝の樹皮は、相対的に若いと思われ、倒れた後に形成されたと考えられる。
 

大きさ

主幹が地面より0.8メートルの高さで水平方向に延びていることから、地面よりの高さ1.3メートルで計測する胸高周囲の該当部位は、枝分かれした枝の根元(1.2メートル)及び、屈曲した主幹部位(1.1メートル)となる。参考までに主幹の周囲を根元より1.3メートルのところで計測すると2.05メートルを測る。樹高は5メートルを測る。


考察

幹周りは2メートルを測り、福岡県の天然記念物に指定されているビャクシンに匹敵する大きさである。ビャクシンの所在地は、鞍手郡手郡内最古の古刹である清水寺の山門に位置し、山門、観音堂、ビャクシンとで清水寺の景観を形成している。なお、現在の観音堂は、1653年(約350年前)に再興された建物と考えられており、このときにビャクシンが植栽された可能性も考えられる。
 

清水寺

天平年間(729年から748年)に行基が開基したと伝えられ、真言宗京都仁和寺の末寺である。
天正10年(1582年)の小金原合戦のときに焼失し、承応2年(1653年)に豊前国上野(田川郡赤池町)の興国寺住職が本堂を再興している。

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