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平山寺宝篋印塔「宮若市指定有形文化財(石造物)」

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平山寺宝篋印塔は、宮若市黒丸の薬師堂(やくしどう)の境内にあります。一時、黒丸区内の民家の庭にありましたが、現在の位置に移転しました。
高さ185センチメートルで、相輪の一部と隅飾の上部が壊れてなくなっていますが、ほぼ完形に近い状態で残っています。全体に丁寧な造りで、塔身四面に円相を設け、金剛界四仏の種子を刻んでいます。
弥陀(キリーク)の種子が通常のものと異なる字体で、基礎三面には、円形をうがち、地蔵菩薩坐像を浮彫しています。
北部九州では、宝篋印塔が少なく、坐像が彫られていることに価値があります。隅飾は二弧で、茨が二つの形状を示し、内弧の線はすっきりしている。外線はやや倒れ気味で、基礎巾に対する笠巾の比率が小さく、南北朝から室町時代前半頃の造立と思われます。作風に中国の大内文化の影響が見られます。
この平山寺の宝篋印塔を参考にして、若宮八幡宮や隣接の清水寺の宝篋印塔が造立されたと考えられおり、市内に残存する宝篋印塔のなかでは、最古に位置するもので、市内の石塔を代表する優品と言えます。
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