○宮若市文化財保護に関する条例

平成18年2月11日

条例第104号

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号)及び福岡県文化財保護条例(昭和30年福岡県条例第25号)の規定に基づき指定を受けた文化財以外の文化財で、宮若市の区域内に存するもののうち、市にとって重要なものについてその保存及び活用のため必要な措置を講じ、もって市民の文化の向上に資するとともに、我が国文化の進歩に貢献することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「文化財」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書その他の有形の文化的所産で、歴史上又は芸術上価値の高いもの及び考古資料

(2) 演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で、歴史上又は芸術上価値の高いもの

(3) 衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗、慣習、民俗芸能及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で、生活の推移の理解のため欠くことのできないもの

(4) 貝塚、古墳、城跡、旧宅その他の遺跡で歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋りょう、峡谷、山岳その他の名勝地で、芸術上又は観賞上価値の高いもの並びに動物(生息地、繁殖地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質鉱物(特異な自然の現象の生じている土地を含む。)で、学術上価値の高いもの

(所掌事務の委任)

第3条 この条例の遂行に関する所掌事務は、宮若市教育委員会(以下「教育委員会」という。)が行うものとする。

(教育委員会の任務)

第4条 教育委員会は、第1条の目的達成のため次に掲げる事業を行う。

(1) 文化財の保存及び活用に関すること。

(2) 文化財の調査及び研究に関すること。

(3) 未指定文化財の国及び県指定推進に関すること。

(4) 文化財の指定及び解除に関すること。

(5) その他第1条の目的達成に必要な事項

(財産権の尊重及び他の公益との調整)

第5条 教育委員会は、この条例の施行に当たっては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。

(指定)

第6条 教育委員会は、文化財(既に国及び県の指定を受けているものを除く。)のうち、市にとって重要なものを宮若市指定文化財(以下「市指定文化財」という。)に指定することができる。

2 前項の規定による指定をするときは、教育委員会は、あらかじめ指定しようとする文化財の所有者又は管理者の同意を得なければならない。ただし、所有者が判明しない場合は、この限りでない。

3 第1項の規定による指定をするときは、教育委員会は、あらかじめ宮若市文化財保護委員の意見を聴くものとする。

4 第1項の規定による指定は、その旨を告示するとともに当該文化財の所有者又は管理者に通知し、指定書を交付するものとする。

5 第1項の規定による指定は、前項の告示があった日からその効力を生ずる。

(解除)

第7条 市指定文化財が国及び県の文化財指定を受けたとき、又は市指定文化財としての価値を失ったときその他特別の理由があるときは、教育委員会は、その指定を解除することができる。

2 前項の規定による解除をするときは、前条第3項から第5項までの規定を準用する。

3 前項の規定による指定の解除の通知を受けたときは、所有者は、速やかに市指定文化財の指定書を教育委員会に返付しなければならない。

(所有者の管理義務及び管理者)

第8条 市指定文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づいて定める規則及び教育委員会の指示に従い、市指定文化財を管理しなければならない。

2 市指定文化財の所有者は、特別の事情があるときは、専ら自己に代わり管理の責めに任ずべき管理者を選任することができる。

(保存活用の補助)

第9条 市指定文化財の保存、活用に多額の経費を要し、所有者又は管理者がその負担に堪えない場合その他特別の事情がある場合は、その経費の一部に充てさせるため、当該所有者又は管理者に対し、次の基準により予算の範囲内において補助金を交付することができる。

(1) 国又は県の補助金の交付を受けた文化財保存事業については、補助対象の事業費から国及び県の補助金を除いた残額を超えない額

(2) 市指定文化財の保存事業については、予算の範囲内において定める額

(3) 文化財活用事業については、教育委員会において必要と認める事業費の10分の1を超えない額

2 前項の補助金を交付する場合、教育委員会は、その条件として必要な事項を指示し、監督することができる。

(文化財保護委員の設置)

第10条 文化財の総合的保存活用事業の推進のため、教育委員会の諮問機関として宮若市文化財保護委員を置く。

2 宮若市文化財保護委員会の設置については、別に定める。

(所有者、管理者、市民等の心構え)

第11条 教育委員会が行う市指定文化財の保存及び活用の措置に対して所有者、管理者及び市民は、市指定文化財が貴重な国民的所産であることを認識し、誠実に協力しなければならない。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成18年2月11日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の宮田町文化財保護に関する条例(昭和54年宮田町条例第2号)又は若宮町文化財保護に関する条例(昭和60年若宮町条例第12号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

宮若市文化財保護に関する条例

平成18年2月11日 条例第104号

(平成18年2月11日施行)