宮若市のお米は昔、黒田藩に献上されていたという逸話も残っていることから、昔から米所として農業が営まれてきました。
宮若でなぜうまい米が生産できるのか。それは、清らかな水と恵まれた地勢、寒暖の差が大きく影響しています。まず、水。「清水」という地域名があるとおり、私たちのまちには質・量ともに恵まれた冷涼な水があります。これは米作に限らず、宮若市の自慢の一つです。次に日照時間です。地勢上、朝日が一番にあたり、夕日が一番に沈むことから、日照時間の具合の良さがお米のうまみにつながっているとのことです。宮若市の西には「西山」を代表に標高600メートル前後の山々が連なっていることから、西日が遮られるのです。そしてもう一つが昼夜の寒暖の差です。早朝に陽が差し、午後は早く陽が沈むことで、土壌がしっかりと休む時間を確保することができるのです。
宮若のお米は、夕刻から翌朝までひんやりとした環境のなかで「ぐっすり眠れる」環境で成長します。科学的には、「転流」に関係するとのこと。しっかり眠ることで、タンパク質やアミノ酸がたっぷりと送り込まれることから、おいしいお米になるとのだそうです。そして、このような恵まれた環境の下、日々努力を積み重ねる農家さんの技術と愛情が、おいしいお米を生み出しています。
平成27年、米・食味分析鑑定コンクールにて、市内でお米作りに取り組む安河内さんが金賞を受賞するという快挙を成し遂げました。このことは「九州の米はうまくない」という固定概念を打ち破るものでした。この快挙の裏にはデータに基づいた戦略的な農業がありました。これを弾みに、市内の認定農業者を中心に宮若のお米のブランド化に取り組むべく、食味計を活用したコンクールが平成28年度から始まりました。150品を越える申し込みがありました。そのなかで優秀な成績を収めたお米はふるさと納税を始め、市の自慢特産品として広く展開しています。
このようなブランド化に向けた取り組みを始め、ふるさと納税では、農業者こだわりのお米を多くの方に味わってほしいと、ラインナップを取りそろえ
ています。宮若市が誇る自然と農業者のたゆまぬ努力の上に生み出される宮若米。自慢のお米をぜひ一度味わってください。